なぜお米は高いのか?また今後の価格はどうなる?

お米の価格は過去3年に比べて倍以上に高騰しています。

またお米を買いにスーパーに行ったら、

  • 高いお米しか売っていない
  • 商品棚がスカスカ

ということがあったのではないでしょうか!

ではどうしてこのような状態が起こってしまったのでしょう?

今回は

  • お米の高騰の原因
  • お米不足の原因
  • 今後のお米の価格の推移や見通しなど

上記について解説していきます。

この記事を最後まで読むと

  • お米の価格上昇の原因について理解できます。
  • 今後のお米の価格について根本から理解できます。
  • 比較的低価格のお米を購入できるヒントがあります。

最後まで読んでくださいね!

お米の高騰の原因

お米の高騰の理由は

  • 気温の上昇や異常気象?
  • 自然災害による生産量の低下?
  • お米を作る農家さんが減っている?

と不安になるかもしれませんが、実際のところ近年の生産量は減少傾向ですが、大きく変化していません。

お米の作況指数は2021年産米が101でやや良、2022年産米が100で平年並、2023年も100で平年並となっています。

ということは不作が原因ではないことがわかります。

ではなぜお米が高騰し品薄になっているのでしょう?

そこには財政が深く関わっているそうです。

根本の原因は、農家さんが「主食用米」ではなく「飼料用米」の作付けに振り替えてしまったことだと思われます。

簡単にいうと人が食べるお米ではなく、牛や豚や鳥などの家畜の餌用のお米を作る農家さんが増えたと言うことです。

現在、主食用米の作付面積は毎年減少し、令和元年の作付面積は139万ha、令和5年は124.2万haと過去5年間で大きく減少しています。

またこれからも作付面積は減少すると推測されています。

そして、作付面積の減少に加え、令和5年はコロナ禍の収束、インバウンドなど、お米の需要が高まりお米の高騰につながったと推測されます。

農家さんが飼料用米を作りたがる理由

日本人はお米が主食ですが、パンやパスタなどのお米以外の主食の需要が増えたことにより、お米の需要が減少しています。

実際にお米の需要は年間8万トンずつ減っていて、今後もさらに減少すると予想されているそうです。

主食用のお米の需要が減れば、農家さんは買い取り手がなくなるので、作っても無駄になり過剰米になってしまい、格安で売ることになってしまいます。

しかし近年、飼料用米の需要が高まっていること、政府の手厚い補助金等によって、主食用米より高く販売できることから、主食用米から飼料用米に切り替える農家さんが増えているということです。

お米の需要が高まったことがお米の高騰の原因だとわかりましたが、政府の見解はどうでしょうか?

農林水産省「ひっ迫していない」

農林水産省は「主食用のコメが品薄となっているわけではない」としています。

坂本農林水産省は記者会見で「総務省の統計などを見るかぎり、一部で報道されているほどコメの価格は上昇はしていないと受け止めている。相対取引価格の動向や民間の流通在庫の状況を見ると、現時点で主食用のコメの需給がひっ迫している状況ではない。消費者は安心してほしい」と呼びかけました。

政府の見解ではお米の需要がひっ迫しているわけではなさそうです。

でも実際にお米の価格が上昇し品薄感があるのはなぜでしょう?

また今後のお米の価格の推移はどうなるのでしょうか?

お米の価格高騰と品薄感はいつまで続く?また今年のお米の価格の推移は予想は?

令和5年になりお米の価格が上昇していると言われていますがどのくらい値上がりしているのでしょうか?

お米の相対取引価格(JAなど集荷業者と卸売業者が、相対(あいたい)で決めている価格を、農林水産省が毎月調査し公表しているのが「相対取引価格」)で見てみます。

  • 令和4年産のお米60Kg(1俵)1万3907円
  • 令和5年産のお米60Kg(1俵)1万5597円

                                 ※令和5年6月現在

相対取引価格で見てみると昨年に比べて10%程度上昇していますが、大きく高騰はしていません。

実は大きく上昇しているのが「スポット取引」と呼ばれる取引価格です。

スポット取引とは、在庫をかかえている卸業者が在庫を売り出したお米を業者が買い取る取引のことです。

スポット取引では、関東のコシヒカリ60kgあたりを2万4000前後の価格で取引しているようです。

スポット取引では80%近くも値上がりしています。

スポット取引では他の品種も同じように値上がりしているのが事実です。

今年はお米の需要が高まったことで、卸業者がスポット取引に回せる在庫が少なくなり、在庫が無い一部の小売業者は値上がりしたお米を購入するしか無い状態になったことが高騰につながったのではないかと考えられます。

しかしスポット取引は、お米全体の取引量としてはわずかで、長期的に仕入れている業者の小売価格は比較的安定した価格で販売しています。

今後のお米の価格の見通しは?

全体量は僅かですが、一部で起きている価格の上昇や、品薄感は今年の新米が全国に出回るまで大きく変わらないというのが大方の見方です。

しかし今年の新米の見通しは農林水産省の調査で「昨年に比べて生産を増加させる意向」となっており、増産となる可能性があるとされています。

しかし問題は天候で、今後の異常気象、自然災害などにより不作となれば需要と供給のバランスが崩れ、お米の価格が上昇する可能性も考えられます。

今後の今年のお米の価格に注目していきたいと思います。

まとめ

お米の価格は過去3年間で比べると倍近く上昇しています。

相対取引価格は10%程度の上昇

スポット取引での価格は80%上昇していることがわかりました。

今後の新米の価格においても大きく価格は変わらないというのが大方の予想です。

今年の新米も今のような品薄感が続くの?と不安感がでると思いますが、大きな高騰はスポット取引をしている小売業者のみで、相対取引をしている小売業者では、驚くような高いお米を購入することはなさそうです。

お米を購入するときはお店選びをしてお米を購入しましょう!

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